Branding Fact Report.

ブランディング・ファクトレポート
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ブランディング・ファクト・レポート

Part1.
丸富通商 株式会社

創業から25年間、「荷主様の期待に応えたい」。その一心で少しずつ輸送力を拡大し、道内8拠点までネットワークを拡大してきた丸富通商様。2018年から企業ブランディングコンサル、企業理念、社内浸透ワークショップ、CI、理念ブック、webサイトリニューアル、ブランドムービー、名刺、会社案内、車両デザインなど様々な取り組みを行ってきたました。これまでブランディングを行ってきてどのような変化や効果があったのか、率直なご意見をお伺いしました。

Report. 01

ブランディングの本質は「共通言語」。迷いが減り、教育の前提が変わった。

勝山

ブランディングを実施する前と比べて、どのような変化がありましたか?

髙野社長

ブランディング前は、社内の部署それぞれに「こうあるべき」という感覚や判断基準はありましたが、それをみんなで共有できる言葉が足りなかったと思います。教え方もどうしても人に依存しやすくて、現場では強制になったり、無理が出てしまう場面もありました。

ブランディングに取り組んでからは、「会社として何を大事にするのか」が言語化されて、共通言語として社内に根づき始めました。すると、教育やマネジメントの前提そのものが変わっていった感覚があります。

以前は私が直接現場に入ることも多かったのですが、今は部下に任せて、組織として回せる形になってきています。言葉が整うと判断の軸がそろって、現場の運用も整っていく。ブランディングが“イメージづくり”ではなく、会社を動かす「経営の型」になっていったのだと実感しました。

Report. 02

「ロゴを作れば変わる」ではなかった。一番の貢献は「人が増え、定着した」こと。

勝山

今後のブランドへの期待と、これからブランディングに取り組もうとしている方へメッセージをいただけますでしょうか。

髙野社長

最初はブランディングというより、「まずはロゴを作りたい」というところからのスタートでした。ロゴを変えたら、会社の見え方も少し変わるんじゃないか。そのくらいの感覚でした。

でも進める中で、ロゴは“入口”であって、それだけで会社が変わるわけじゃないと分かってきました。大きかったのは、見た目以上に“中身”が整ったことです。会社として何を大事にするのかが言語化され、同じ言葉で話せるようになった。判断の軸が揃うと、教え方も現場の運用もブレにくくなる。

その結果、人が育って定着し、人が増えていった。その延長線上に売上の伸びが出てきた。そんな順番でした。

今後はさらに「安心」を強くするフェーズです。家族が見ても安心できる会社の見え方や働き方を整えて、新しく入る人にもこの土台を浸透させ、組織としてもう一段安定させていきたいですね。

ブランディングを検討している方に伝えたいのは、ブランディングは“ロゴを作って終わり”じゃないということです。時間もお金もかかりますが、「やる」と決めて向き合う。その積み重ねが、採用や定着、現場の安定につながります。うちの場合は、ブランディングをしていなかったら今の丸富通商はない。それくらいの実感があります。

Report. 03

離職率58%から、今年度入社は離職0%へ。「安心して働ける環境」が、現場に根付きはじめた。

勝山

ブランディング実施前と比べて採用力は変わりましたか? 定着率や離職率についてもお聞かせください。

髙野社長

ブランディング前は採用しても定着しづらく、離職率も高い状態でした。3人採用しても2人が辞めてしまう、みたいな感覚で、現場としては常に人手不足の不安がありましたね。

ブランディングに取り組んでからは、採用の入口も変わってきたと思います。会社として何を大事にしているのかが言語化されて、働き方や期待値が伝わりやすくなったので、「自社に合う人」が来てくれるようになった。結果として定着もしやすくなりました。

実際、離職率は大きく下がって、今年度入社の社員は離職ゼロです。数字の改善もありますが、いちばんの変化は現場に「安心して続けられる環境」ができてきたことだと思っています。

その象徴が、管理職がつくった「9つの約束」です。管理職が部下と約束を交わして、日々の運用を言葉で揃える。属人化しがちな現場ほど、こういう“約束”が効いて、教育もしやすくなるし、無理が減っていく。

ブランディングをしてから、採用・育成・定着が一つの仕組みとして回り始めた感覚があります。

Report. 04

企業サイトが、認知と採用の大きなきっかけに。イメージの統一が信頼に繋がっている。

勝山

企業サイトもリニューアルされましたが、お問い合わせやお見積りの件数に変化はありましたか?

髙野社長

企業サイトをリニューアルしてから、採用への問い合わせが増えました。紹介だけじゃなくて、Webを見て応募してくれる人が増えたのは、分かりやすい成果だと思います。

印象として大きかったのは、全体が「明るく、クリーンなイメージ」になったことですね。名刺とWebのトーンを揃えたことで、取引先からも「会社のイメージが揃っていて良いね」と声をかけてもらう場面が増えました。

さらに、Web経由の見積もり相談も年に数件は来るようになりました。特に関西方面からの問い合わせが多くて、「北海道 運送 冷凍」で検索して見つけてもらえる入口ができたのは大きいです。これまで接点がなかった地域の方にも届くようになって、認知が広がってきた実感があります。

Report. 05

取引先は50件→150件へ。顧客の「数」だけでなく、「質」も変わった。

勝山

新規の顧客数や顧客からの紹介件数などに変化はありましたか?

髙野社長

取引先は、50件くらいから150件くらいまで増えました。新規の半分は紹介で入ってきていて、体感としてはそのうち8割くらいがリピートに繋がっています。

数字だけ見ると「取引先が増えた」というのが一番分かりやすい変化ですが、実感として大きいのは“数”以上に「相談の質が変わった」ことですね。以前は、無理を前提にした案件が当たり前のように入ってくることもありました。でも今は、ドライバーを大切にしてくれる取引先が増えてきて、そういう案件は減ってきています。

ブランディングを通して会社としての考え方が伝わるようになって、「選ばれる」だけじゃなくて、こちらも「選べる状態」に近づいてきた。そこが大きな変化だと思います。

Report. 06

売上はブランディング実施前と比べて約3倍に。「年間30億円を目指す規模」へ。

勝山

ブランディングを実施する前と比べて売上の変化等はありましたか?

髙野社長

当時は売上が「年間10億円に届くかどうか」くらいの規模でしたが、今は「年間30億円を目指す」ステージまで上がってきています。数字だけ見ると、いちばん分かりやすい変化は「売上が伸びた」ですが、実感としてはそこが中心ではないですね。

むしろ変化の核は、ロゴを変えたとか見た目を整えたとか、そういう表面的なところではなくて、組織の中に「同じ言葉で話せる状態」ができたことだと思います。共通の言葉があると、判断や期待値が揃うので、教える側も教わる側も迷いが減るのです。

結果として育成が進んで、辞めずに続けられる人が増えていった。売上が伸びたのは、その積み重ねの「結果として出てきた」という感覚ですね。

Branding Fact Data

数字で見るブランディングの効果

売上高の変化

ブランディング前

10

億円

ブランディング後

30

億円

新規顧客数の変化

ブランディング前

50

ブランディング後

150

グループ会社の変化

ブランディング前

0

ブランディング後

3

離職率の変化

ブランディング前

58

%

ブランディング後

11

%

売上高の推移

2007年からの1年ごとの売上高推移グラフ

おわりに

インタビューを通して伝わってきたのは、丸富通商株式会社にとってのブランディングは、会社をよく見せるためのものではなく、会社の中を整えるための取り組みだったということです。

ロゴやWebサイトは入口にすぎず、本当に大きかったのは、会社として何を大切にするのかが言語化され、共通言語として根づいていったこと。
その結果、教育の前提が変わり、採用・育成・定着がつながり、取引先との関係の質も変わり、売上の伸びにもつながっていった。

丸富通商株式会社の変化は、ブランディングが「見た目の改善」ではなく、「経営の型」をつくる営みであることを、強く示しているように感じます。