HOKKAIDO BRANDING SUMMIT.2023 開催レポートvol.3
アイデンティティの浸透と発信力
ブランディングの役割や具体的な取り組みについて出演者と参加者が共に学び、気づきを共有できる場「HOKKAIDO BRANDING SUMMIT. 2023」が、2023年11月17日アスティホールで開催されました。
サミット第5回目となる今回は、「 企業が変わる、人が変わる、行動が変わる。」をテーマに全4プログラムで構成。
自身も実践の場に身を置いている、もしくは数々の企業をコンサルティングしてきた経営者である5名に
“ブランドアイデンティティ”の重要性と、「組織」そして「個」へのアプローチ方法について語っていただきました。
PROGRAM03 ブランディング事例紹介&トークセッションでは、社会保険労務士法人WORKid/合同会社WORKid Next 代表 沢田 寿晴 様がご登壇。
「アイデンティティを浸透させる人財育成と採用」をテーマに、ブランディングを通してWORKidができるまでのことや人財育成・採用にどう関わるかお話いただきました。
Vol.3では、PROGRAM03のブランディング事例についてお届けいたします。
<出演>
社会保険労務士法人WORKid/合同会社WORKid Next
代表 沢田 寿晴 氏
自身の勤務先の労働環境に疑問を持ち、社会保険労務土の資格を取得。 2012年「社労士オフィスONE」を開業(2019年に現社名へ変更)。社労土に加え 「合同会社WORKid Next」で人財コンサルタントも務める。
目次
- WORKidの自社紹介
- WORKidブランドができるまで
- アイデンティティを浸透させる人材育成と採用
自社WORKidの紹介
まずは沢田様が経営されるWORKidについてご紹介していただきました。
<従業員数>
現在12名
<経営理念>
「人財育成を通じて人と企業の明るい未来を創造する」
<事業内容>
●社会保険労務士法人WORKid
「お客様が本業へ力を集中できる環境をどう作るか?“人”に関わる問題改善の仕組みづくり」
・労務相談・手続き
・給与計算代行
・労務管理の向上支援
・助成金活用コンサル
●合同会社WORKid Next
「人財力で勝てる組織風土の構築支援」
・人事制度構築
・人財採用
・DX化支援
・介護・看護・障がい・保育 求人支援センター札幌
<沿革>
2012年04月 WORKidの前身、「社労士オフィスONE」を個人事業主として自宅で開業
2013年10月 「合同会社NextOne 」設立
2014年 人を雇用し始める
2019年08月 ウィンとのブランディングをスタート、 ブランディングを経て社名を「社会保険労務士法人WORKid」/「合同会社WORKid Next」に変更
お客様がどこで悩んでいるのか、成長ステージに合わせを二つに分かれたサービスをご提供していく体制を創っているというWORKid。
また新しくはじめた福祉特化型人財紹介事業「介護・看護・障がい・保育 求人支援センター札幌」。
求職者の方ときちんとお話しした上で紹介会社を見学してもらい、お互い理解した上で面接に進むという特徴を持っており、高いマッチング率で離職率減少に貢献されているそうです。
▼介護・看護・障がい・保育 求人支援センター札幌
〒060-0032
札幌市中央区北2条東4丁目 サッポロファクトリー 2条館2階
営業時間:10:00 ~ 19:00
定休日 :日曜
https://kaigo9jin.com/spr/
WORKidブランドができるまで
ウィンとブランディングをしていく中で生み出されたWORKidらしさについてや、制作物について語っていただきました。
●ブランディングのきっかけ
社労士オフィスONE・合同会社NextOne時代、「ロゴを作りたい!」という思いでウィンに制作を依頼。しかしヒアリングを受けるうちに、「社名がオンリーワン好きで、1月1日生まれの社長しか表せていない…そもそもロゴを作ることが目的でなく組織全体のブランディングが必要ではないか?」と気がつき、組織化するためブランディングをスタートされました。まずは顧客アンケート実施し、会社の印象を調査。下記のような印象が集まりました。
<顧客アンケート結果>※降順に印象の多さ
1.人柄に共感
2.話のわかりやすさ
3.信頼できる人材
4.対話の築ける関係性
5.元氣
6.バイテリティ
7.ユーモア
8.直感
9.前向き
10.熱意
11.明るさ
12.笑顔
●WORKid誕生
この時点ではオフィスONE=沢田様の印象。アンケート結果で分かった個の強みを組織の強みとして活かしたいと思い、考えた結果辿り着いたのが「子供ように仕事を遊び心を加えて毎日ワクワクすごせる会社」。子供のように素直で、学び好きで、前向きであることでした。
そこから「Work+Kid」の造語「WORKid」と命名。
社労士オフィスONE → 社会保険労務士法人WORKid
合同会社NextOne → 合同会社WORKid Next
と会社名を改名されました。
●ブランディング後の変化
改名後タグライン、ブランドストーリー、ロゴ、パンフレット、Webサイトを制作。ブランディングを通して、
「社労士は一つの資格だが、一人でも多くの笑顔を作り、仕事に集中でき、笑顔で成長して行ってほしい…そのための支援をするのがWORKid。日本も成長するし、その背中を見てきた子どもが働きたくなるような会社になって世の中を明るくできるのではないか」
と考えるようになったそうです。また、ロゴのモチーフが「蝶ネクタイ」であることから社長をはじめ、社員も蝶ネクタイをつけ始め今ではアイデンティティの一つになっているそうです。
ブランディングによって当初4名だったスタッフさんもブランディング後の現在12名になったことでブランディングの重要性について感じているとのことでした。
<ブランドアイデンティティ>
はたらく楽しさで仕事も人生もワクワクにする元氣な企業づくりの専門家
<タグライン>※企業を表す合言葉
はたらくジブンにワクワクしよう!
<ブランドストーリー>
「最近、うちの社員が元氣になった。」
このような一言が、私たちの喜びです。
朝、会社に行きたくなる。
はたらくことが楽しくなる。
仕事の楽しさを感じて
子供ようにワクワクしながら
はたらける環境をつくる。
ワクワクのスイッチで、
人は変わることができるから、
『はたらく大人を、コドモにする。』
『はたらくジブンに、ワクワクさせる。』
それが私たちの使命です。
そして、大人がワクワクはたらく姿で
子供たちに仕事の楽しさを伝えられる
そんな社会を目指しています。
はたらく人の笑顔があふれる
元氣な企業づくりのお手伝い。
はたらくを、ワクワクにする!
私たちは、WORKidです。
<ロゴ>
<パンフレット>
アイデンティティを浸透させる人財育成と採用
ご自身の会社だけでなく、セミナーで採用活動についても教えていらっしゃる沢田様。採用活動・人財育成に必要な「発信」についてお話いただきました。
●沢田様の考えるブランディング効果「代表の会社から全員が主役の会社になる」
ブランディングによって組織価値基準が明確になり、物事の決断が会社基準になり同じ方向を向いて進めるため、代表が方向性を伝えなくてもスタッフ同士でWORKidの方向性を伝えられるようになるとのことでした。
●具体的に採用・人財育成に向けて行動したこと「発信」
「人財育成は採用から始まっている」という沢田様。
会社と同じ方向を向き伸びる素質がある方が伸びるように育てることが大切なため、採用時点で伸びる素質がある方と出会う必要があるそうです。
実際に現在も採用活動をし続けているWORKidでは、自社HPのみで月1~2名求人が来ているそうです。アイデンティティにある「子ども」ならではのワクワクする演出やスタッフ紹介、自分達の想いをHPに表してWORKidを理解してもらう工夫をされているからだそうです。
「知ってもらう」ということが大事だという沢田様は、セミナーやSNSなどの発信にも力を入れられおり、そこから採用への段階を踏んでストレスフリーな関係性の採用を行っているそうです(下図参照)。採用の宣伝を継続的に行うことで、自社HP閲覧へ繋げることや必要な人財とのマッチング機会を作っているとのことでした。
●入社後の成長ステージでの取り組み「朝礼」「基本行動10践+1」
WOKid入社後の人財育成において特に「朝礼」、「基本行動10践+1」を大切にされているそうです。
<朝礼>
目 的:伝達事項1~2分、その他の時間は「一日の活力」「成長促進」「理念浸透」
結 果:実際に朝礼を導入することで連携が取りやすくなるので残業が減る
実施例:実際に朝礼では日々にハッピーを共有する「ハッピーストローク」
お互いに元氣を送りあう「笑顔挨拶送り」をされているそうです。
<基本行動10践+1>
目 的:自己成長のための基本行動であり、仕事で意識すること
浸透方法:誰かが誰かを認める・褒めるストロークをネット上で実施。10践+1の中でどれに当てはまる行動したかも踏まえて認め、褒め、意識を高める
(01)挨拶
(02)返事
(03)言葉
(04)自律
(05)できる理由を考える
(06)目的志向
(07)即実行
(08)時を守る
(09)場を清める
(10)プラスのストローク
+ 場を暖める
●自由とは「自社の方向性に沿った上で個性を自由に発揮する」
前談にもあったような経営理念や朝礼、行動指針の設計が基盤としてある上で、個性を自由に発揮することが自由であるということだそうです。この基盤を作るのがブランディングだと考えられており今もなおWORKidブランドを意識して活動されているそうです。
■まとめ
WORKidのブランディング経験+採用活動についてセミナーもされている沢田様。
ブランディング事例として最終的な制作物だけでなく、ブランディングの本質「組織の変化」について自身の想いと共に語っていただきました。
またWORKidで行なっている人財育成・採用活動について「発信」することの大切さとWORKidの価値観の浸透方法を教えていただきました。
今後投稿されるvol.3.5ではウィン勝山✖️沢田様のトークセッションをご紹介いたします。
ウィンWebサイトTOPページ「お知らせ」、またはX / Facebookにて告知いたしますので是非ご覧ください。
■お客様の声を一部ご紹介
・興味のあった採用活動、人財育成について聞けました。
・今、当法人が求めていることが詰まっていました。
<出演>
社会保険労務士法人WORKid/合同会社WORKid Next
代表 沢田 寿晴 氏
<主催>
株式会社ウィン
株式会社MIMIGURI
プラスディーアンドシー合同会社
PMC株式会社